吉田 追記『山のはなし』
登山は素敵だ。
ずっと前から色んな人にそういう話をして来たし、
スタッフにも話して来たけど、中々伝わらなかった。
しかし、今回の八ヶ岳山行の記事をブログに載せた事で、
スタッフ達の山に対しての考えが変わって来た様だ。
一様に写真の景色の素晴らしさに驚き、
「こういう景色が見れるのなら、自分も行ってみたい」
と言うのです。
ある程度予想はしていたのですが、
ここまで反応が良いとはビックリしました。
初めて僕が本格的な登山をしたのは、やはりこの八ヶ岳でした。
6月の雨の日で、途中からかなり本格的に降り出して、
横岳稜線ではもの凄い風で、
ジャンプすると着地点が3〜40cmズレる位の凄い風。
その中硫黄岳〜横岳〜赤岳と登って、
文三郎道を下り降りてきました。
多少のガスも出ていて、かなりの軽装だった僕等は、
びっしょり濡れて寒さから結構ヤバイ感じになってました。
その時の経験者は僕の弟。
あとは素人です。
ガスってしまうと、道をどっちに行くのが正しいのか?
とかも判りにくくなります。
僕はウィンドブレーカー通り越して中までビチョビチョ。
6月の後半でもう夏の気候だったとは言え、
雨の八ヶ岳の稜線は、そりゃぁ寒いです(笑)
景色もへったくれもなく、この寒さから早く解放されたい。
そんな思いで、歩いていました。
文三郎を降りて来て、行者小屋から南沢を下る時、
登山道は川となり、僕等はその脇の道や、
岩の上を渡る様に歩きました。
『下りがキツい』
よくそういう事言いますが、確かにこのあと2時間位の下りが、
永遠に続くかの様に思えたのを憶えています。
「後どれくらい?」
疲れ果てて聞く友人に、弟は「あともうちょっとだ!」
と言い聞かせます。
「さっきもそういってなかったか?」
疲れ果ててる奴に、あと1時間半とか言えない訳で、
また30分位歩いては、「後どれくらいだよ?」
と聞いてくる(笑)
するとやっぱり弟は「もう少し」って答える訳です(笑)
そうやって、何とかかんとか南沢の出口の
美濃戸山荘が見えて来たときは、もう感動で(笑)
正直頂上とか雨と風、早く降りたいだけだったので、
感動とかなかったんですが、帰って来たときの感動の方が、
何万倍もあった気がします(笑)
濡れて冷えた体を、車に置いてあった暖かい服に着替えると
本当に生き返った様な気持ちになります。
そんなシンドイ思いばっかりの八ケ岳だったけど、
なんか嫌だとかは思えなかったんです。
温泉に入って出てくる頃には、すっかり雨も上がり、
その全貌を僕等の眼前に現した八ケ岳。
アレに登って来たのかぁ!
って思うと、何かワクワクして来くるのでした。
次は晴れた日に、あの上から景色を見てやるぞ!
そう心に決めて、八ケ岳を後にしました。
そして、その秋くらいにリベンジマッチに、
一人で八ケ岳に帰ってきました。
そして、その時は誰もいない硫黄岳の山頂で、
絶景を独り占めする事に成功。
それ以来、山の魅力に取り付かれた僕です。
何度か冬山もかじり、アイゼンやピッケルも家にはあります。
よくスノボしに行くのに、
「雪山に行ってくる」なんて言うようですが、
僕にとっての雪山は、ゲレンデではない本当の雪山です。
ボーダー人達のそんな言葉を、
不思議な気持ちで聞いたりしてました。
出来る事なら沢山の人に登山の素晴らしさを教えてあげたい。
どうやら、glam登山部、入部希望者増加しそうなんで(笑)
H22年 第2回登山が近いうち行なわれるかもです。
「山登りは絶対行かない!」
って言い切ってたMIKAが行きたいって言ってたくらいですから(笑
近く、またここで素敵な写真を披露出来たら良いですね。