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今更、何か聞けない疑問を集めて、お答えしていきます。
引き続き基本編になります。
Q3 カラーリングとヘアマニキュアの違いって何?
A3
ザックリ言いますと、根本的な髪を染めるメカニズムが違います
カラーリングは毛の中に入って染まります。
マニキュアは毛の表面を染めます。
これだけだと足りないと思いますので詳しく説明していきます。
カラーリングと言いますが、薬の作用は大きく分けて2つの仕事をしています。
一つは髪の中にあるその人の地毛の色を作っているメラニン色素という物質を削って、髪の色そのものを明るくする作用。(脱色作用)
もう一つは、カラー剤に入っている染料を髪の中に定着させる作用。(染色作用)
この2つの作用はカラー剤の一剤と二剤を混ぜて起こる化学反応によって作用しています。
何も染めていない毛からオレンジブラウンにしたい場合、髪に塗ったカラー剤が、まずカラー剤が入るスペースを作る為にメラニン色素をある程度抜いて茶色い髪になります。
求める明るさによってこの脱色作用の強さは変わります。
その後に化学反応によって出来た染料が髪に定着してオレンジブラウンになるのです。
カラー剤を塗るという1つの作業で2つの仕事。
良い仕事してます。
対してマニキュアですが、ネイルのマニキュアと同じ様に髪に表面にくっついて染まります。
明るくする作用がないので、黒い髪にマニキュアを塗っても明るくならないですし、ハッキリと色が見える事もないです。(詳しくは後ほど)
髪の上にくっつくというマニキュアですが、頭皮にもくっついて染まるので頭皮に付かないギリギリまでしか染める事が出来ません。
カラーリングの方は毛のみに反応するので頭皮に塗っても頭皮が染まる事がないのです。ただ、化学反応が起きているので、しみる事があります。
同じ様に毛を染めているのですが、作用が違うことによって染毛している位置がカラーリングは髪の内部、マニキュアは髪の外部ということになります。
Q4 白髪染めとそうでない普通のカラーの違いって何?
A4
カラーリングで白髪を染めたかったら白髪染めで、全体を明るくしたかったら普通のカラーで染めると思われているみたいですが、普通のカラーでも白髪を染めることはできますし、白髪染めで普通に明るく染めることもあります。
「普通のカラー剤」の事を美容師さんは「ファッションカラー」と言っていますが、白髪染めもファッションだと思うので普通のカラーと書いておきます。
根本的な毛を染めるというカラーリングのメカニズムも一緒です。
じゃあ何が違うの?、と言われそうですが、ザックリ言いますと、中に入っている染料の組み合わせが違います。
黒い画用紙、茶色い画用紙、白い画用紙を想像してみてください。
同じ赤い絵の具をこの3つの画用紙に塗るとします。
黒い画用紙に塗った赤い絵の具は黒の画用紙の色が強すぎて、赤色がほとんど見えないと思います。
茶色い画用紙に塗った赤い絵の具は、紙の茶色と混ざって赤茶色になります。
白い画用紙に塗った赤い絵の具は、トマトの様な綺麗な赤色になります。
この画用紙を髪に置き換えて、絵の具をカラー剤に置き換えてみます
黒い髪に塗った赤いカラーは黒が強いのでほとんど赤色が見えません。カラー剤は常にメラニンを抜く脱色作用があるのでこの状態になりませんが、マニキュアを黒髪に塗った場合はこのケースになり、染めた色がほとんど見えないということになります。
茶色い髪に塗った赤いカラー剤は元の茶色と混ざって見えるのでレッドブラウンという色になります。
白い髪(つまり白髪)に赤いカラー剤をぬったら派手な赤毛になってしまいます。
派手な色にしたい方であれば問題ないのですが、一般的には白髪とそうでない毛の色を同じくらいに染めて馴染ませたいと思うと思います。
周りの毛、脱色作用により茶色くなった毛と白髪を馴染ませようとしたら染料に茶色が必要になるのです。
これが白髪染めのカラーリングになるのです。
なので白髪染めと呼ばれるカラー剤には何かの色(赤、オレンジ、ピンク、マットなど)とブラウン(茶色)の染料が入っています。
普通のカラー剤にもブラウンというカラーがありますのでオレンジのカラー剤とブラウンのカラー剤を混ぜたら、白髪染めのオレンジブラウンとほぼ同じような色になり、白髪を染めることも出来ます。
たまにお客様に「私って今普通のカラーリングだよね?白髪染めにしなきゃいけない時はしっかり言ってね」と言われますが、普通のカラーリングで上手く白髪を染める事が出来るので、白髪染めと普通のカラーの境界線があまりないというのが実際だったりします。
Q5 明るい白髪染めは出来ますか?
A5
難しい部分なのですが、ある程度の限界はあります。
白髪をしっかり染める=白髪染めで暗い色、というイメージがあるかもしれないですが、A4でも書いた様に白髪染めでなくても十分白髪を染められます。
明るい色というのもある程度は可能です。ただ限界があるので詳しくはご相談下さい。
色によっても限界があります。赤めの色は結構明るくても白髪を染めたりする事が出来ます。
あとはホイルを使ってハイライトを入れる事で、白髪をしっかり染めつつもポイントが明るい毛を作って全体明るく見せる事も出来ます
白髪染めをして暗くなってしまった髪の毛を明るくする、という事に関してはまた別の機会に書きたいと思いますので少しお待ち下さい。
少し状況が違うのです。
市販のカラー剤を使って染めている場合もどの染料が使われているかなどがわからないため、難しい場合があります。
条件にもよりますが、明るい白髪染めは出来ない事ではないので、まずはご相談して頂けたらと思います。